WD Green WD20EZRX IntelliPower 2.0TB HDD レビュー

WD Green WD20EZRX

起動ドライブはSSDでも、やっぱりデータドライブにはHDDが必須。
私はIBM→HGSTを使い続けていましたが、ついにHGST(日立)がウェスタン・デジタルに買収され、3.5インチのハードディスクドライブは、Western DigitalとSeagateの2強時代になってしまいました。
CPUメーカーといい、まさに資本主義を体現している業界ですね、ほんと・・・。

今回はそのHGSTを吸収したWestern Digitalの3.5インチ 2TB HDD『WD Green WD20EZRX』をデータドライブ用として使用してみたいと思います。

WD社のデスクトップ用HDDは推奨用途ごとにに色分けされています。→公式ページ
Greenはそのまま、高効率(エコ)で放熱性に優れ静音重視な設計のようです。

3TB品もありますが、さすがにそこまで使い切る自信が無いので2TBをチョイスしました。
PCパーツショップ等では、初期不良のみ保証のバルク品(おもにメーカー保証無しでその分格安)が基本ですが、今回はアマゾンさんでリテール(パッケージ)品を購入しました。
毎日HDDを使うなら、1ヶ月あれば初期不良かどうか見極めも可能ですが、サブPC用なので、代理店、メーカーRMA保証それぞれ1年、計2年の保証期間があるのは安心できます。
RMAは直接メーカーに送らなければならないので面倒ですが、代理店保証1年というのは魅力ですね。
使用頻度が少ない場合はリテール品がおすすめです。

特徴
WD GreenPowerテクノロジーで「低温」かつ「静音」を重視
NoTouchランプロードテクノロジー:記録ヘッドがディスクメディアに接触しないため摩耗低減、保護効果がある
回転数は非公開だがシーク速度の最適化を謳っているため(IntelliSeek)可変の模様
データ用、外付け推奨(ただしRAID利用やOS起動用途でも使えはする)

消費電力
読み取り/書き込み : 6W
アイドル : 5.5W
スタンバイ : 0.8W
スリープ : 0.8W

WD 2TB HDD WD20EZRX 1

WD 2TB HDD WD20EZRX 2

パッケージはHDDらしからぬ爽やか~なデザイン。
箱、梱包(気泡緩衝材)もしっかり。代理店はCFD、老舗です。
製造はマレーシア。

なお、4Kセクター(AFT)なHDD(今のHDDはほぼ全て4K)はWindows XPでフォーマットすると、速度が次第に遅くなるとかなんとかあるようです。
4Kセクターにとは、HDDの容量が増えてきたので、今までのフォーマットでは効率が悪いからセクターを512Bから8倍の4KBに拡張した、ということらしいです。
アライメント調整がなんちゃらとか技術的な話はチンプンカンプンですが、XPでのフォーマットはそれに対応していないということみたいですね。
Windows XPでの場合はXPでフォーマットしたHDDに、Acronis Align Tool(リンク公式ページ)を使って修正することが可能です。(現在ダウンロードするには製品登録の必要があるみたいです)
ただ、以前ツールを使ってみましたが、効果があるのかどうかよくわかりませんでした・・・。
使い込んでみないと速度低下は実感できないのかもしれません。

ちなみにWindows7や8は最初から対応しているので、対応OSでフォーマットして利用すれば問題無いんだとか。(VistaはSP以降で対応)
今回はWindows7での利用なので対応していると言うことになります。
*Acronis True Image WD Editionというソフトウェアも配布されています。
こちらはディスクを複製するソフトですね。Acronis True imageという有名なバックアップソフトのWD版になります。
ドライブの移行、バックアップが手軽にできそうです。

ベンチマーク結果は下記の通りです。
SATA3.0対応品ですが、マザーボードに3.0ポートが1つしかなく、SSDに占領されているので2.0接続になります。
比較対象はHGST『HDT725050VLA360』(7200rpm)と、WD Green 2TB HDDの旧型『WD20EARS』(5400rpm)になります。
使い込み度合いだったり、外周内周など、状況によって変化すると思われるので、あくまで参考値ということでお願いします。

WD 2TB HDD WD20EZRX 速度計測結果
CrystalDiskMark
HDT725050VLA360 WD20EARS WD20EZRX

読み込み [MB/秒] 書き込み [MB/秒] 読み込み 書き込み 読み込み 書き込み
Seq 74.29 69.88 69.96 102.3 161.0 69.83
512K 38.53 44.77 29.47 56.51 51.58 47.76
4K 0.633 1.599 0.398 0.899 0.597 1.001
4K QD32 1.473 1.561 0.907 0.802 2.053 0.860

*モードはデフォルト(ランダム)です
*SATA2.0、AHCI有効

読み込み速度は十分速いレベルですが、書き込みが若干遅めな感じです。
静音性、安定性重視の設計と言うことなので、そこは仕方ないかなと思います。
*追記:後日計った時は、かなり違った計測結果になっています。

WD独自の可変システムによるものなのか、外周、内周の差なのかは不明です。
読み込みはそれなりに速いので、起動ディスクとして使っても問題はなさそうです。
静音というだけあり音は静かですが、たまにカリッカリッと規則的な音がします・・・。
PCケースに入れてしまえばわからない音ではありますが、ちょっとドキッとします。

総評
推奨用途はデータ用というだけあって、書き込みはそれなりの速度。
とはいえ、読み込みは旧型HDDよりかなり速いので、ストレスを感じることは無いと思います。
省電力性能と非接触記録ヘッドで、長持ちすることを期待したいところです。





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