かなりUSB3.0 スーパースピードの普及が進んできました。
しばらく2.0と共存した後、3年後くらいにはUSB3.0(3.1)にほぼ置き換わっていそうです。
USB3.1用端子としては、通常のAタイプと新登場したType-C、どちらが普及するかはまだわかりません。
管理人の予想としてはデスクトップはAタイプとType-Cが共存、モバイルはType-Cに置き換わり、という可能性が一番高いと思います。
まだまだType-Cは普及段階に入ったばかりなので、モバイルもしばらくはmicroUSB端子の方が多いでしょうが・・・。
と、前置きは置いておいて、今回はUSB3.0ハブ『atolla USB3.0 ハブ 高速4ポートUSB HUB 独立スイッチ付』のレビューです。
USB2.0とハブを経由しない場合の転送速度比較と、充電能力について調べてみたいと思います。
このハブを選んだ理由は、個別スイッチなのと、電源供給端子(DCジャック)付きだからです。
通常のバスパワーハブ(PCからの給電のみ)では、機器によっては電力が足りず不安定になります。
USB2.0の給電能力は5V/0.50Aで、バスパワーだとUSBメモリの使用がせいぜいです。
ポータブルHDDやDVD/BDドライブを動かそうとするならば、給電用補助ケーブルで2ポート使うか、セルフパワーハブ(ハブにACアダプタを接続して給電能力を高めたもの)が必要でした。
USB3.0は5V/0.90Aまで引き上げられてはいますが、今となっては少し物足りない給電能力です。
なので将来、セルフパワーでの利用も考えてこの製品にしたわけです。
このハブは専用の電源アダプタもあるようです。
最初から必要な物が付属しているセット版もありましたが、現在売り切れになっているようです。
専用ACアダプタ(Amazon)も在庫量が少ないようですが、Ugreen ACアダプター(Amazon)で代用することも可能です。
今回管理人がハブ単体で買ったのは、余っているUSB充電器から電源供給できるのでは? と考えたからです。
幸い、使えそうなDC-USBケーブルも手元にありました。
ならば試してみないわけにはいきません!
決して、差額を浮かせられるんじゃね? とケチ心を発揮したわけではありますん。
製品画像
本体のサイズは幅:4.3cm 奥行き:10.6cm 厚さ:2.3cm。
個別スイッチがある分、それなりのサイズですが、大きすぎると言うことはないでしょう。
色は光沢感のあるブラック。
プラスチックですが安物感はありません。
ケーブル長は60cmで、しっかりした作り。
USB3.0用ケーブルとしては標準的な太さで柔らかくはありませんが、取り回しに苦労するほど硬くもありません。
デスクトップPCの裏から、PCケースの上まで引き出す程度の長さはあります。
通信用4ポートの他に、充電専用ポートがあります。
充電専用ポートなのでデータ通信はできません。
DCジャック(電圧5V)は外径3.5mm-内径1.3mm(1.35mm)です。
個別スイッチは押すとオンになり青色のLEDランプが点灯します。
再度2秒ほどスイッチを押すとオフになります。
黒い本体に青のLEDが映えます。
バスパワー使用とDCコネクタによる電源供給セルフパワー動作の比較
USB ポータブルCD/DVD-Rドライブ単体は、補助電源なし接続でも正常に使用できました。
CD/DVD-Rドライブは最大消費電力は1Aですが、バスパワー(PCからの給電のみ)でもギリギリ大丈夫そうです。
当然、USB2.0では認識されても動作はしません。(補助電源アリでも2.0ポートだと2ポート合計1Aなのでギリギリ)
次に、USB扇風機と同時に使用してみると、風量弱でも給電能力を超えてしまったのか、ドライブが認識されても動作しませんでした。
電力不足を確認して、早速USB充電器をDCジャックに接続!
しかし・・・扇風機:風量弱なら正常動作、中だと動作不能という微妙な結果に・・・。
動作時0.8A、待機時0.4Aで、給電はされているようですが、ケーブルの方に抵抗(一定以上の電流が流れないようにするリミッター)が入っていて給電能力が落ちていたようです。
公称0.50AのUSB-DC電源供給ケーブルなどは供給電力量に制限がかかっている可能性が高く、NGということになります。
仕方ないので5V/1A(PLANEX MZK-SN300N2に付属の物)のアダプタで電源供給したところ、USB扇風機:風量強にしても正常に動作しました。
なんだか悔しいのでUSB扇風機ブレッサ付属のUSB-DCケーブルで試してみたところ・・・あっさり正常に動作。
やはりケーブルに問題があったようです。
USB-DC給電ケーブルは供給能力を確認してから購入しないと、後悔することになりそうです。
というわけで結論。
USB-DC給電ケーブルは1A以上対応のものにするか、素直にACアダプタを使いましょう。
なお、今回使ったACアダプタ、USB-DCケーブルのDCプラグは、標準的な外径5.5mm-内径2.1mmです。
このままでは合わないので、変換プラグを使って外径3.5mm-内径1.3mm(1.35mm)に変換して使用しました。
変換プラグは汎用ACアダプタのDCプラグを、電子機器(ノートPCなど)用に変換する場合などにも使えます。(あまりに規格が多すぎてうんざり)
セット品には一生使うことも見ることもなさそうなプラグもありますが、一つ持っておくといざというとき役立つかもしれませんし、役立たないかもしれません。(;´Д`)
速度計測
速度計測はUSB2.0ポート、USB3.0ポート、USB3.0ハブ(この製品)での比較です。
計測用SSDドライブは退役して余生を過ごしているIntel SSD(USB3.0 2.5インチHDDケース使用)です。
USB2.0 | USB3.0 | USB3.0ハブ | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
|
読み込み [MB/秒] |
書き込み [MB/秒] |
読み込み | 書き込み | 読み込み | 書き込み |
Seq Q32T1 |
41.92 | 40.00 | 187.2 | 136.6 | 184.8 | 137.4 |
4K Q32T1 |
10.06 | 15.16 | 20.98 | 42.95 | 20.76 | 42.95 | Seq | 41.53 | 39.64 | 179.3 | 124.4 | 178.3 | 136.5 |
4K | 9.062 | 12.94 | 18.85 | 42.86 | 17.22 | 42.76 |
*モードはデフォルト(ランダム)です
*ファイルシステムNTFS
やはりUSB3.0の速度は2.0とは比べものにならないほど速いですね。
USB3.0ポート直結と、このハブを利用した場合の速度差はありませんでした。
ハブを利用しても速度が落ちるという心配はないでしょう。
当然ですが、スイッチのON/OFFでポートに差し込まれたUSBデバイスの接続もON/OFFできます。
また、USB2.0ポート接続でUSB2.0ハブにもなりますし、USB2.0機器の接続も可能です。
総評
USB3.0ハブとして安定した性能。
特に個別スイッチと電源供給専用ポート付きなのが素晴らしい。
黒に青色LEDが映えるデザインで、見た目的にもグッド。
お勧めできる多機能USB3.0ハブです。
このハブの同型機種が結構あるようですが、それだけ需要があるということでしょうか。
今回管理人が購入したatolla版の他にも、Aukru給電用ケーブル付属の同型ハブ(Amazon)もあるようです。
ハブ単体とACアダプタ(Amazon)、変換プラグを別々に購入するのもアリですね。
ACアダプタセット品としては、Tendak同型セット(Amazon)や上海問屋版(楽天市場)もあります。
セットでも単体+ACアダプタでも、トータルの価格はあまり変わらないので、その時一番お得な物をチョイスすればいいでしょう。
単体でも普通のUSB3.0ハブとして使用できますが、ACアダプタを使えばUSB充電器としても利用できるので、ACアダプタとセットで使うのがお勧めです。
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